2013年2月21日木曜日

確定申告における青色申告の注意点

確定申告の時期が近づいてきました。

私は、自分の経営している株式会社の決算から確定申告までを1人で10年以上やってきましたので、会計の基本的なことだけは分かります。
会社は現在休業中なのですが、申告はしなくてはならないので今年もやらないといけません。一方、一昨年、個人事業を開業し青色申告の申請を出したので、こちらの方も3月15日までに提出しないといけません。

個人事業の青色申告は以前、父が死んだときに受け継いでやったことがあるのですが、会社とは違う部分があるのでそのときはよく分かりませんでした。
昨年、本を買ってやってみましたが、若干妙な用語や税務署が用意した決算書のフォーマットを把握すれば、会社の決算と何ら変わりません。当然と言えば当然ですね。

若干妙な用語というのは、「事業主貸/借」や「元入金」で、「元入金」というのは、ようするに会社でいうところの資本金のことです。

一方で、「事業主貸/借」というのは、税務申告をする個人事業においては個人事業主は自分で自分に給料を払っても経費に算入できないため、年度内に事業のお金を個人に出す場合を「事業主貸」とし、逆に個人が事業にお金を出す場合を「事業主借」として、毎年の決算で
今年の元入金=前年の元入金+事業主借-事業主貸±損益、という計算をするわけです。
会社で言えば、損益に合わせて毎年直接、減資をしたり増資をしたりするような感じです。

だから、個人事業の貸借対照表は、左右の部が期首と期末に別れているのですね。

会社の決算に慣れていると戸惑ってしまいますが、分かってしまえば何てことないのです。とはいえ、あくまで会社会計の考え方をベースにしているので、会計においてどのようにして貸借対照表が作られるか、それぞれの用語が何を意味するかを理解していないと、青色申告で初めて会計に触れた方には難しいと思います。したがって、複式簿記会計の本質的な構造などはあまり考えずに参考書のやり方に沿って数字を出していくようなことでいいと思います。

ところで、私の場合は年度の途中で「事業主貸/借」を入れるのは嫌なので、最初にまとまった額の元入金を入れました。
「入れた」と言っても実際にお金を動かしたのではなく、預金の一部を事業用資金に設定しただけですね。ハードディスクのパーテーションを切るようなものです。


最近は、会社を設立するのに多額の資本金を用意する必要がなくなったために、学生のような若い人でも起業することは珍しくありません。
実際に資本がなくてもアプリ開発などでは、多くの利益を得ることも可能になってきました。
いいことだと思います。
ただ、会社というのはどのような形であれ、結構面倒なものです。また、余分にお金もかかりますので一定の儲けがなければ無駄です。
会社という形態が持つ「信用」ということもあるのでしょうが、株式会社でもこれだけ簡単に設立できるとなると、特段のメリットはないかもしれません。
したがって、あまり明確な見通しがなく事業を始めようとする人は、いきなり会社を設立するよりも、個人事業の青色申告から始めるのがいいのではないかと思います。
開業届と青色申告の申請書を管轄の税務署に提出すればいいだけですから、簡単ですね。
個人事業が上手くいき、毎月一定の給与が自分や専従者に支払えるようになれば、会社の方が有利ですから、そのときに設立してもいいのではないかと思います。
ちなみに、青色申告では準備中(開業日以前)に使った費用を「開業費」として計上できるようです。しかし、会計処理がやや面倒なこともあり、なるべく早いうちに開業届と青色申告の申請を出して、正式な個人事業主になってしまった方がいいと思います。
つまり、青色申告の個人事業主であることを起業の準備期間と考えて、経営を実践的に学んでいく、ということですね。
上で述べたように、基本的には会社の会計と変わらないのですから、その方が後々役に立つと思います。

実際、私も去年の利益は出ていません。準備期間としての開業という感じですが、経費をきちんと把握できるのでコスト感覚は身に付きます。


最後に、私が気付いた基本的な注意点を三つ挙げます。

一つは、ネット通販などでは、必ず領収書を貰うようにするということ。目立たない場所にある「領収書が必要」という項目をチェックしないと貰えない場合があるので、要注意です。

もう一つは、クレジットカードの明細を送付からネットでの確認に変えたのですが、半年分くらいしか保存していないのですね(JCBの場合)。明細書を印刷して台帳に張る必要があるのですが、8月分以前のものが入手できなかったのです。うっかりしていました。クレジットの明細書は忘れずにダウンロードしておかなければならないですね。

そして、あと一点。
上で述べた準備期間としての開業においては、事業が軌道に乗るまで利益が出ず赤字になってしまいますが、個人事業の青色申告では赤字を3年間繰越できます。これは、青色申告の重要な特典ですが、この繰越を行うには損失申告用の申告書第四表(国税庁のサイトから平成24年分以降用PDFファイルが入手できます)を合わせて提出しなければなりません。会社の別表7に相当するものですね。
これは別表7同様、税務署から毎年送られてくる申告書のセットには付いてこない場合があるので、知らないと提出を忘れてしまうでしょう。
正しい節税をするには赤字が出たら申告書第四表を必ず提出ということですね。

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